産業医のバイト・副業の始め方。勤務医が単発や定期非常勤から始めるには

勤務医でも産業医の副業はできる?平日のコマを1つ空けて、スポットから始める
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目次

産業医のバイト・副業の始め方。勤務医が単発や定期非常勤から始めるには

こんにちは。産業医の角田拓実です。

今回は「勤務医が産業医をバイト・副業として始めるには」について解説していきます。

産業医の資格は取ったけれど、いまの勤務を続けながら少しずつ始めたい。そう考える先生は多いと思います。

ただ、産業医の仕事は外来や当直のアルバイトとは時間帯も、仕事の入り方も違います。この記事では、勤務医が副業で始めるときの時間の作り方から、最初の一歩、つまずきやすいところまでを順番にお伝えします。

Dr.瑛理

病院の仕事を続けながら、産業医も始められるでしょうか?

角田拓実

始められます。ただ、産業医ならではの時間の使い方があるので、そこから見ていきましょう。

時間は平日の日中に作る

嘱託の仕事は平日の日中。研究日や外勤の日を使い、最初は1コマ1社、1〜2コマは空けておく

嘱託の産業医の仕事は、基本的に平日の日中です。会社が動いている時間に訪問するので、土日や夜の仕事はほとんどありません。

そのため、勤務医が産業医を始めるなら、研究日や外勤の日など、勤務先から与えられた時間を使うのがよいと思います。平日の日中の中で時間を作るしかない、というのが正直なところです。

最初は1コマ1社。1〜2コマは空けておく

特に最初のうちは、外勤の時間を午前1コマ・午後1コマと考えて、1コマで1社を回るくらいで無理せず始めるのがよいと思います。持っているコマの数が、そのまま担当できる産業医の件数の目安です。

さらに、1〜2コマは空けておくと、企業から直接依頼が来たときや、急な対応の相談が来たときにも柔軟に動けます。

訪問日に実際に何をするのかは、こちらの記事で紹介しています。

勤務先のルールを先に確かめる

副業を始める前に勤務先の兼業のルールを確かめる。公立病院は許可が特に必要、民間・私立も病院ごとのルールを確認

副業を始める前に、勤務先の兼業のルール(内規)を確かめて、それに従うことが前提です。

勤務先考え方
公立病院規定が厳しいことがある。兼業の許可が特に必要
民間病院・私立病院医師の兼業は広く行われているが、病院ごとのルールを確認する

公立病院の常勤の医師は地方公務員にあたり、報酬を得てほかの仕事に従事するには、任命権者の許可が必要です(地方公務員法第38条)。

民間や私立の病院では、医師の兼業はごく一般的です。それでも就業規則や届け出の決まりがあることが多いので、始める前に確認しておきましょう。

産業医の報酬が給与として源泉徴収されることや、契約書で確かめる点は、こちらにまとめています。

最初の一歩は、スポットか定期非常勤から

最初の一歩はスポット(単発)、練習を積むなら嘱託、健診機関の定期非常勤から産業医の依頼につながることもある

勤務医が副業で始めるなら、まずはスポット(単発)の仕事から始めてみるのがよいと思います。ストレスチェックの後の面接指導など、単発の面談の依頼は結構あります。

しっかり練習を積みたいなら、嘱託の産業医に挑戦するのもよいです。ただ、嘱託の席はすぐに見つかるとは限りません。長い目で考えておきましょう。

もう一つのおすすめは、健診機関の定期非常勤です。健診の仕事をしていると、その健診機関に来る産業医の依頼を頼まれることがあります。私自身も、巡回健診をしながら産業医の依頼を受けていた時期がありました。

スポットの仕事の種類と相場は、こちらで解説しています。

求人サイトと紹介会社は、いくつか登録しておく

産業医の案件は医師のアルバイトの求人サイトにも産業医の紹介会社にも入る。たまたま依頼が来た会社が出すので、いくつか登録しておく

産業医の案件は、医師のアルバイトの求人サイトにも、産業医の紹介会社にも入ってきます。産業医の紹介会社も、最近は通常のアルバイトの紹介をしていることが多いです。

産業医の案件は、その会社にたまたま依頼が来たから出していることがしばしばあります。どこか1社に絞らず、気にせずいくつか登録しておくのがよいと思います。

登録したら、担当者に「産業医の仕事をやりたい」と定期的に伝えておくと、案件が回ってきやすくなります。

複数登録したときの連絡の実際と断り方は、こちらにまとめています。

副業で始めた先生がつまずきやすいところ

企業の訪問の仕事は少しずつ埋まるので一時的に収入が下がることもある。企業は予定の組み直しが難しいので時間を守る

コマはすぐには埋まらない

企業の訪問の仕事は、いきなりたくさん入るわけではありません。少しずつ埋まっていくイメージです。

外来のアルバイトのように、空いたコマがすぐに埋まるわけではないので、一時的に収入が下がるかもしれないと考えておいたほうがよいと思います。続けていれば、だんだん埋まっていきます。

企業との約束の時間を守る

企業は経済活動をしているので、予定の組み直しが難しいことが多いです。「病院が忙しいので遅れます」は、あまり通じません。

時間を守るという当たり前のことが、とても大事です。特に信頼関係ができる前は、時間に余裕を持って動きましょう。

Dr.瑛理

病院の感覚のままだと、患者さん対応優先で遅れても仕方ないと思ってしまいそうです。

角田拓実

企業にとって産業医の訪問は予定に組み込まれた仕事です。最初の数回で信頼が決まると考えておきましょう。

副業のまま続けるか、広げるか

臨床医は無理に産業医の比重を増やさなくてよい。本格的に増やすなら比重を調整し、スポットと嘱託を組み合わせる

臨床医の先生は、無理に産業医の比重を増やす必要はないと思います。週1日や週2日で、臨床とほかの活動を上手に組み合わせていけばよいです。

本格的に産業医の仕事を増やしたいなら、自分の仕事の比重を調整しながら進めていきましょう。先ほどお伝えしたとおり、産業医の仕事は少しずつ埋まっていくので、スポットと嘱託を上手に組み合わせるのがおすすめです。

臨床と産業医の掛け持ちを続けるときの考え方は、こちらの記事にまとめています。

登録先を先に見ておきたい方は、以下の3社から始められます(広告)。どこも登録は無料で、産業医の求人も扱っています。求人は会社ごとに違うので、2〜3社に登録しておくと案件を比べやすくなります。希望の働き方は事実どおりに選んでください。

まとめ

今回は勤務医が産業医をバイト・副業として始める方法に関して紹介を行いました。

  • 嘱託の仕事は平日の日中。研究日や外勤の日など、与えられた時間を使う
  • 最初は1コマ1社。1〜2コマ空けておくと、直接の依頼や急な相談にも対応できる
  • 勤務先の兼業のルールを先に確かめる。公立病院は許可が特に必要
  • 最初の一歩はスポット。練習するなら嘱託、健診機関の定期非常勤もおすすめ
  • 求人サイトと紹介会社は、いくつか登録しておく
  • コマはすぐには埋まらない。企業との約束の時間は必ず守る

産業医の仕事は少しずつ増えていきます。焦らずに、平日のコマを一つ空けるところから始めてみてください。

角田拓実

以上、「産業医のバイト・副業の始め方」についてまとめました。まずはスポットで1件経験してみることをオススメします。

登録先を選ぶときは、こちらの記事も参考にしてください。

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この記事を書いた人

産業医の角田拓実です。医局で多忙な業務をこなす中で自分の時間を確保できる働き方を求めて産業医に転向。コネクションも業務経験もない状態から嘱託産業医を始め、株式会社豊田自動織機の専属産業医を経て、現在は株式会社サンポチャートを設立し、東海地方を中心に50事業所以上の職場健康管理に関わっています。このサイトでは、産業医になりたい医師が最初の1社目に出会うまでの手順と、紹介会社・働き方の比較を実体験から書いています。
資格:日本医師会認定産業医/博士(医学)/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/健康経営エキスパートアドバイザー
著書:『40代から始めるあなたの予防医学』(自由国民社)、『図解入門ビジネス 職場メンタルヘルスの基本と対応がよくわかる本』(秀和システム新社)

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