大学医局で産業医にどうやってなる?若手に回らない理由と3つの道

  • URLをコピーしました!

この記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれる場合があります。紹介する各社の登録は無料で、記事の内容は運営者の経験と公開情報に基づいて作成しています。

目次

大学医局で産業医にどうやってなる?若手に回らない理由と3つの道

こんにちは。産業医の角田拓実です。

今回は、大学医局にいる先生が産業医にどうやってなるかを解説していきます。

医局にいる医師が産業医の仕事を得る道は、大きく3つあります。医局の中で意向を伝えて案件を待つ、研究日に非常勤として外で始める、医局を離れて産業医に移る、の3つです。

ただし、医局に来る産業医の案件はベテランが受けるのが一般的で、若手に回ってくることは少ないのが実際です。

道何をするか向いている人
医局の中で伝える教授や准教授・医局長に、産業医の業務にも携わりたいと続けて伝える医局とのつながりを保ちたい人・急がない人
研究日に非常勤から始める研究日を使い、紹介会社経由の嘱託やスポットの案件を受ける。勤務先の内規の確認が要る医局に残りながら早く経験したい人
医局を離れる医局をやめて、産業医の仕事に移る産業医を本業にすると決めた人

「医局経由で産業医の仕事が入ってきたらうれしいな」と考えたことがある先生も多いのではないでしょうか?

Dr.瑛理

医局にいながら産業医の仕事をもらうのは、やはり難しいのでしょうか?

医局に限らない産業医のなり方の全体は産業医になるには(未経験向けの解説)、資格の取り方は日本医師会認定産業医の取り方にまとめています。

大学医局の産業医の仕事は、なぜ若手に回らない?

大学医局に来る産業医の案件は地域の有力企業が多く、企業も医局も経験を積んだベテランの医師に任せたいと考えるためです。

大学医局は産業医の案件を持っている?

大学医局や病院は産業医の案件を抱えていることは多いです。

企業が産業医を探すのは、常時50人以上の労働者を使用する事業場に産業医の選任が義務づけられているためです(労働安全衛生法第13条、労働安全衛生法施行令第5条)。

昔ながらの伝統ある企業では近隣の国立大学の教授が産業医のポストを歴任していることも多いです。

企業側としても「大学の偉い先生に任せておけば安心」といった思いがあるのでしょう。

実際に私が出会う担当者の方や保健師の方にお話を伺うと「偉い先生が産業医をやっている」ケースをお話されています。

権威性が高い大学医局に産業医の相談をすることはある種のステータスでもあります。

角田拓実

大活躍されている先生がいらっしゃる一方で、なかなか忙しくて時々訪問されるというケースもあるようです。

大学の抱える産業医案件の傾向は?

大学が持っている産業医案件に関してはやはり「地域の有力企業」であることが多いです。

昔からの老舗が長い間医局からの産業医を受け入れている傾向にあります。

専属産業医先では退局後の教授や先生のポストとして活用されていることも多いです。

関連病院の院長や部長のようないわゆる上がりのポジションですね。

そのような企業ではしっかりとした経歴を持つ「ネームバリューの高い」医師を求める傾向にあります。

そのような企業においてはまだ経験の浅い若手に関しては評価としては下がる傾向にあります。

角田拓実

大学医局の関連企業ではベテランの医師を求めている場合も多く、ネームバリューの無い若手にはなかなか仕事が回ってこない現実があります。

大学医局に回ってくる産業医案件はベテランの仕事?

多くの大学医局において産業医の仕事はベテランの仕事とされているケースが多いようです。

専門医を取り、業務に関しても指導的立場の先生が対応するケースが多いですね。

やはり大学医局では「若手は臨床や研究をしっかり固める時期」との認識が強いです。

外に出す先生はしっかりと経験を積んだ先生にするという話はよく耳にします。

そんな大学医局で若手に産業医の仕事が回ってくることは非常に少ないといわれています。

Dr.瑛理

大学で産業医の仕事を探していくのはハードルが高そうですね。

医局のルートを使わず、初期研修のあとすぐ産業医になる道は、こちらの記事で解説しています。

医局の中で産業医の仕事をもらうには、だれに何を伝える?

人事権を持つ教授と、采配を担う准教授や医局長に、「学びのために産業医の業務にも携わりたい」という意向を続けて伝えることです。

医局とのつながりを保ちつつ学びを前提に意向を伝え続ける道と、早く経験したいときに紹介会社を使う道の2つを示す図
Dr.瑛理

私もできればちゃんと医局と関連を持ちながら産業医の仕事にチャレンジしたいです。

普段から産業医にチャレンジしたいと伝えよう

もし、紹介会社を使わずに産業医の業務を行いたいのであれば「人事権を持つものとしっかりと話をして自分の思いを継続的に伝えていく」ことが大切です。

人事権を持つのは当然教授ですが、細かい采配に関しては准教授や医局長が担当していることもあります。

普段から「職業領域・予防医学のために産業医の業務にも携わりたい」という考えを話しておきましょう。

いわゆるロビー活動的な方法になってしまいますが、人は思いを伝えないと基本的にはこちらの考えは伝わりません。

ふと産業医の仕事が現れたときに先生のことを思い出してくれるかもしれません。

コミュニケーションの大前提ですが、医局生活ではついつい忘れがちになってしまいますので考えを伝える習慣を作ってはいかがでしょうか?

角田拓実

業務の意向に関しては、少しずつでも発信をしていくことが大切です。自分から希望を伝えることに抵抗感がある先生もいるかもしれませんね。

楽をしたいからではなく「学びのため」

自分の意向を伝えていく際に大切なことは「産業医が楽で割がいいから」というイメージで話をしないことです。(あたりまえですが)

やはりそのような思いが伝わってしまっては「そんなことより臨床の腕を上げなさい」となってしまいます。

基本的には「学び」を大前提に話すことがよいでしょう。

実際に臨床医が産業医を兼任することで多くのことを学ぶことができます。

人々が実際にどんな生活をしているか?どんな職場で働いているのか?そういったイメージは日々の診療に役立つでしょう。

掛け持ちできるかは勤務先の兼業のルールと産業医の種類で変わるので、産業医と臨床医の掛け持ちでできる組み合わせも確かめておきましょう。

Dr.瑛理

あくまで「学び」というスタンスは崩さずに、産業医にチャレンジしたいという考えを伝えてみます。

医局の外での人のつながりの作り方は、コネなしで始めた経験からこちらにまとめています。

研究日に非常勤から産業医を始められる?

研究日を使って、紹介会社経由の嘱託(非常勤)やスポットの案件から始める方法があります。ただし、勤務先の内規に従う必要があるので、兼業の許可は先に確認しておきましょう。

勤務医が時間を作るなら、研究日を使う先生が多いと思います。嘱託の訪問は基本的に平日の日中なので、平日の中に時間を作るしかありません。

早く産業医を経験したい方に関しては、そのような交渉を大学と行うこともできるでしょう。

一方で大学との関係性を大切にしたい先生が多いことも事実です。

早くチャレンジしたい場合は産業医紹介会社を使うという選択肢もアリ

しかしながら、「いつまでも産業医の仕事が回ってくることを待っていられない」という先生もいらっしゃると思います。

そのような場合は民間の産業医紹介会社に話をしてみることもアリです。

産業医紹介会社では産業医に関する案件を多数抱えており仕事の斡旋を受けることが可能です。

また、無料で登録しておくだけで担当エージェントが付き、産業医案件に関わる情報を随時集めていくことが可能です。

自分自身にちょうどいい案件が届く場合もありますし、将来を見据えて登録をしておくことが大切です。

最初の一歩は、ストレスチェック後の面接指導などのスポットの仕事から始めるのもよいと思います。健診機関で定期非常勤の健診の仕事をしていると、産業医の仕事を頼まれることもあります。

今後人生の岐路が訪れた際に「もっと情報を知りたかった」となってしまうこともありますからね。

角田拓実

産業医は情報力が非常に大切です。どんな業界なのか?どこで仕事が出てきているのか?報酬単価はいくらか?しっかり学んでいきましょう。

医局を離れて産業医になる場合はどうなる?

産業医を本業にすると決めたなら、医局を離れて、紹介会社などで仕事を探す道になります。大学とのつながりは、離れたあとも大切にしておいたほうがよいと私は考えています。

私自身は、医師10年目くらいのときに大学の基礎医学の講座を思い切ってやめて、産業医を始めました。

コネも経験もなく、紹介会社に登録してから1社目の初訪問まで約4か月かかりました。やはり山あり谷ありでした。

本業にするなら、専属(常勤)で1社に勤めるか、嘱託(非常勤)で複数の会社を受け持つかで働き方が変わります。違いはこちらで整理しています。

医局を離れるかどうかを決める前に、いまどんな案件が出ているかを知っておくと判断しやすくなります。

未経験でも応募できる産業医の案件がどこにあるかは、こちらにまとめています。

登録先を先に見ておきたい方は、以下の3社から始められます(広告)。どこも登録は無料で、産業医の求人も扱っています。求人は会社ごとに違うので、2〜3社に登録しておくと案件を比べやすくなります。希望の働き方は事実どおりに選んでください。

まとめ

今回は大学医局にいる医師が産業医にどうやってなるかに関して紹介を行いました。

道は3つです。医局の中で意向を伝える、研究日に非常勤から始める、医局を離れて産業医に移る、のどれかになります。

基本的にはベテランの業務として扱われているケースが多いため、若手は産業医の案件を受けづらいことは事実です。

しかしながら、継続的に産業医にチャレンジしたい旨を伝えていくことでチャンスは生まれると考えます。

ぜひ自分の考えを継続的に発信していきましょう。

ただし、早めに産業医に舵を切りたい際は「産業医紹介会社を活用するのも手」でしょう。

ネットだけではわからない情報もあるのでエージェントからしっかりと情報を集めていくと今後の参考になるでしょう。

角田拓実

下記に現役産業医がオススメする産業医紹介会社を紹介しています。まずは無料で登録し情報収集を始めることをオススメします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

産業医の角田拓実です。医局で多忙な業務をこなす中で自分の時間を確保できる働き方を求めて産業医に転向。コネクションも業務経験もない状態から嘱託産業医を始め、株式会社豊田自動織機の専属産業医を経て、現在は株式会社サンポチャートを設立し、東海地方を中心に50事業所以上の職場健康管理に関わっています。このサイトでは、産業医になりたい医師が最初の1社目に出会うまでの手順と、紹介会社・働き方の比較を実体験から書いています。
資格:日本医師会認定産業医/博士(医学)/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/健康経営エキスパートアドバイザー
著書:『40代から始めるあなたの予防医学』(自由国民社)、『図解入門ビジネス 職場メンタルヘルスの基本と対応がよくわかる本』(秀和システム新社)

コメント

コメントする

目次