認定産業医の更新。5年で20単位の集め方と手続き、失効したらどうなるか
こんにちは。産業医の角田拓実です。
今回は「日本医師会認定産業医の更新」について解説していきます。
認定産業医は、取ったら終わりではありません。5年ごとに更新があり、そのあいだに決められた単位を集めておく必要があります。
取るときの50単位に比べれば少ないとはいえ、合計の単位数だけを見ていると、区分が足りずに更新の直前にあわてることになります。
私自身、認定産業医の更新を1回経験していて、来年もう1回更新する予定です。この記事では、更新のために意識していることを、日本医師会・東京都医師会の案内とあわせて紹介します。
Dr.瑛理更新のための単位は、どうやって集めればいいんですか?



区分ごとの決まりを押さえて、まとめて取れる講習を選ぶのがコツです。順番に見ていきましょう。
認定産業医の更新は5年ごと。必要なのは20単位


日本医師会認定産業医の有効期間は、認定日から5年間です。更新するには、その5年間に生涯研修を20単位以上修了しておく必要があります。
| 区分 | 更新に必要な単位 |
|---|---|
| 更新研修 | 1単位以上 |
| 実地研修 | 1単位以上 |
| 専門研修 | 1単位以上 |
| 合計 | 20単位以上 |
| WEB研修 | 更新に使えるのは5単位まで |
取るときの基礎研修50単位に比べると、5年で20単位は負担が小さく、取ってしまえば維持はそれほど大変ではありません。



合計だけでなく、区分も見ないといけないんですね。
これから認定産業医を取る先生は、取り方をこちらにまとめています。


20単位は「まとめて取れる講習」で集める


1回で6〜8単位取れる講習を選ぶ
私が20単位を集めるときは、1回で6〜8単位まとめて取れる講習をあえて選んで取りに行くことが多かったです。
1〜2単位ずつ集めていこうとすると、なかなか集まりません。まとめて取れる講習を探すほうが、ずっと楽に20単位に届きます。
生涯研修は、各地の医師会や産業保健総合支援センターで開かれています。
WEB研修は5単位まで
講習会の探し方(医師会の検索システムなど)は、こちらにまとめています。





1〜2単位ずつより、まとめて取れる講習を選ぶほうがずっと楽です。
実地研修は見つかりにくい。定期的に探しておく


3つの区分のうち、実地研修の単位が見つかりにくいと感じています。
更新研修と専門研修は比較的取りやすい一方で、実地研修は単位を取れる機会が限られています。



実地研修だけは、意識して探しておかないといけないんですね。



はい。定期的に研修の案内をのぞいておくと安心です。
更新の手続き。案内が届いたら忘れずに出す


更新の時期が近づくと、医師会から案内が届きます。日本医師会のFAQでは、認定の有効期限の3〜4か月前に、更新申請書と手続きの案内が送られるとされています。
医師会から案内の手紙が届くので、忘れずに手続きしてください。取り逃しのないように、期限までにきちんと出すことがいちばん大事です。
MAMIS で単位を確かめる
2025年4月以降の研修で取った単位は、MAMIS のマイページに記録されます。更新の時期が近づいたら、区分ごとの単位がそろっているかをマイページで確かめておくと安心です。



案内が届いたら、忘れないうちに手続きしておきましょう。
更新しないとどうなる?失効しても産業医の仕事は続けられる


期限までに更新しないと、日本医師会認定産業医の認定は失効します。
法令上の要件は、指定の研修を修了していること
ただ、法令が産業医に求めているのは、厚生労働大臣の指定する者が行う研修を修了していることです(労働安全衛生規則 第14条第2項第1号)。そのため私は、失効しても、指定の研修を修了した者として産業医の仕事を続けること自体は問題ないと理解しています。
実務では、企業に理由を聞かれる



失効しても仕事はできるけれど、企業への説明が必要になるんですね。
更新のいらない産業医の資格(労働衛生コンサルタント)については、こちらにまとめています。


更新は続けたほうがいい?
更新しない先生もいらっしゃいます。労働衛生コンサルタントのように更新のいらない資格を取って、認定産業医の更新をしなくなる先生もいます。
それでも、「日本医師会認定産業医」という名前には箔があって強そうに見えるので、更新する先生は多いと感じています。
私自身も、いずれどこかのタイミングで更新をやめる可能性はありますが、次回は更新しようと思っています。



仕事が増えるまでは、更新を続けておくのがオススメです。
資格を保ちながら、仕事の探し方も知っておきたい先生は、こちらを参考にしてください。


認定産業医の更新でよくある疑問
労働衛生コンサルタントを取れば、更新はいらなくなりますか?
労働衛生コンサルタントと日本医師会認定産業医は、別の資格です。労働衛生コンサルタントを取っても、認定産業医の更新が免除されるわけではありません。
一方で、労働衛生コンサルタント(保健衛生)に合格していれば、認定産業医の更新とは関係なく産業医の要件を満たします(労働安全衛生規則 第14条第2項第3号)。
オンラインの研修だけで更新できますか?
できません。WEB研修で取った単位のうち、更新に使えるのは5単位までです。残りの15単位以上は、WEB研修以外の研修で集めます。
まとめ
今回は認定産業医の更新に関して紹介を行いました。
- 有効期間は5年。5年間で生涯研修20単位以上(更新研修・実地研修・専門研修は各1単位以上、WEB研修は5単位まで)
- 1〜2単位ずつより、1回で6〜8単位取れる講習を選ぶと集めやすい
- 実地研修は見つかりにくいので、定期的に探しておく
- 期限の3〜4か月前に届く案内を見て、忘れずに手続きする
- 失効しても産業医の仕事は続けられるが、企業に理由を聞かれる



以上、「認定産業医の更新」についてまとめました。まとめて取れる講習と実地研修を早めに押さえておくことをオススメします。
経験ゼロから最初の仕事を探すなら、こちらの記事も参考にしてください。











